患者さんに一番近い医療従事者だからこそできる経済面の支援の可能性を追求し、現場力を高めるためのプロジェクトを2026年に始動することになりました。参加者は随時募集中です。
医療現場での経済的支援の現状
患者家計サポート協会の代表理事黒田はこれまでに関東や関西の8つの医療機関でFP相談員を経験してきました。
現在は当協会の相談員として千葉大学医学部附属病院にて月2回患者支援部の医療ソーシャルワーカーや看護師とともに入院・外来患者さんの家計相談を行っています。
また、厚生労働省科研費 がん対策推進総合研究事業 「がん患者とその家族の社会的課題への理解と支援に向けた総合的アプローチ」(研究代表者:本多和典)の協力メンバーとして参画や、国立がん研究センター がん対策研究所主催の、がん診療連携拠点病院 医療スタッフ研修「がんと経済毒性に向き合う 実践に生かす多職種研修」にファシリテーターとして参加など、がん患者支援のイベントや勉強会を通じて全国のがん相談支援センター相談員や病棟・外来・訪問看護師、医療ソーシャルワーカーらと意見交換を重ねてきましたところ、このようなご意見を伺っております。

今後、対応するがん患者さんの数が増える方向なので、どう対応していって良いか…

病棟では情報も時間も足りないし、どうやって不安を聞いたら良いか悩みます。

がん相談支援センターでも対応が難しい案件が増えてきました。
「FP資格を持って対応できるのが理想」という声もありますが、医療現場でFPのような業務を兼務し、かつ責任を担うことは現実的には困難です。
しかし患者さんに一番近い医療従事者だからこそできることがあります。
その可能性を追求し、現場力を高めるためのプロジェクトを私が代表を務める一般社団法人患者家計サポート協会のなかで2026年に始動することになりました。

2025年度は全4回でオンライン勉強会を開催中で、現在24名の医療ソーシャルワーカー、病棟・外来・訪問・クリニック看護師、保健師、がん関連の認定看護師、医師、薬剤師が共に勉強しました。
事例検討では一つの事例に対し、様々な職種からの支援の在り方を検討しているので、毎回新たな学びを得ることができています。
この勉強会での学びや意見交換の場を発展していけたらと考え、来年度よりプロジェクトを開始していくこととなりました。
プロジェクトでの目標
・経済的理由による患者の治療中断リスクを減らす
・医療従事者の現場対応力の向上と負担の軽減(多職種連携)
・全国の医療従事者への経済的支援の必要性に関する啓発
プロジェクトの流れ
- 動画ラーニングで制度を学ぶ
- 医療現場で必要な制度の基礎を時間や場所を選ばず学ぶことが可能です。
※一般社団法人患者家計サポート協会の「一般会員」に入会することでラーニングサイトのIDが取得できます。

- プロジェクトへ参加する
- 年間を通じてオンラインでの勉強会、事例検討や医療現場の課題解決への意見交換などをまとめ、協会内のイベントや学会などで発表していくことを予定しています。
全日程13:30~15:00、オンライン(Zoom)開催です。
4/18(土)、6/21(日)、8/23(日)糖尿病×がん、糖尿病の経済毒性、9/12(土)、11/15(日)、1/16(土)
- 医療現場で学びを活用する
- オンラインでの集まり以外にも、SNS等でタイムリーに意見交換できる場を検討しています。
よくある質問
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参加できる時だけの参加でも構いませんか?
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忙しい方でも無理なく参加できるよう、制度の情報(毎月更新)は動画ラーニングで24時間いつでも視聴可能ですし、プロジェクト参加も可能な時にご参加で構いません。勉強会に関しても可能な限りアーカイブしていきます。
毎回様々な情報を扱うことになりますので、入会されている方限定とさせていただいております。
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FP資格を持っていないため、資格取得後に入会したほうがよいでしょうか?
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このプロジェクトは、医療従事者の皆さんにFP資格を取得していただくことを目的としていません。
私たちが目指しているのは、医療従事者だからこそ気づける視点や価値観を大切にしながら、経済面の支援をどう考え、どう患者さんに関わっていくかを一緒に考えることです。
そのため、現在ご案内している「一般会員」は、FP資格をお持ちでない方からFP3級程度までの方を対象としており、医療従事者向けプロジェクトは、FPではなく「医療従事者の集まり」として実施しています。
※医療従事者としてではなく、FPとしての専門性を深めてアドバイスされたいという方は、このプロジェクトではなく、患者家計アドバイザー会員をご案内しています。ご希望の方は協会事務局info@patient-support-fp.comまでご連絡ください。
会員申込みフォーム
一般社団法人患者家計サポート協会の「がんとお金の相談実務ラーニング」ページより一般会員をお申込みください。申込みフォームの職業の欄に医療従事者の職種が書かれていましたら、協会事務局より医療従事者向けプロジェクトをご案内いたします。
運営団体 一般社団法人患者家計サポート協会のご紹介

がん治療の進歩により生存率は改善している一方で、分子標的薬や免疫チェックポイント阻害剤など長期間の使用を必要とする薬剤も増えています。
そのため、高額療養費制度を利用しても毎月の医療費負担が依然として大きく、さらに収入減少も重なることで、治療の継続や生活に不安を感じる「がん治療における経済毒性」が日本でも深刻化しています。近年の研究で、この問題が明らかになってきました。
医療機関では、公的制度の説明や治療と仕事の両立支援が手厚く行われていますが、それでも解決が難しい患者さんも少なくありません。
こうしたケースにおいては、患者支援に特化した知識や経験を持つFPと協働することで、「医療費の工面方法」や「生活維持のための家計改善策」といった支援の幅が広がります。しかし、これまで患者支援を行えるFPの人材が不足していたため、実現が難しい状況が続いていました。
そこで、経済毒性の問題解決を目的とした支援機関の設立と、FPの育成事業を行うため、千葉県内でがん患者支援に携わる3名のFPが、2023年4月に「一般社団法人 患者家計サポート協会」を立ち上げました。
がん治療の経済毒性を解決すべく、非営利の団体として患者支援を行っています。
患者対象のオンライン無料相談、ちばメディカルカフェ、患者支援FPの育成を主軸に、千葉市内の大学病院で医療従事者と連携した患者さん向け無料相談会や製薬会社や生命保険会社、自治体との連携での患者支援プログラム、イベントを実施しています。