医療ソーシャルワーカー・看護師対象の勉強会です。

病院の相談支援に携わる医療ソーシャルワーカーや病棟、外来、クリニック、訪問看護師、医師、薬剤師といった方々が参加されています。

患者さんに一番近い医療従事者だからこそ気づける、経済面の課題や社会面の苦痛への支援を考えるプロジェクトとして、年間を通じて開催します。参加者は随時募集中です。

プロジェクトでの目標

・経済的理由による患者の治療中断リスクを減らす
・医療従事者の現場対応力の向上と負担の軽減(多職種連携)
・全国の医療従事者への経済的支援の必要性に関する啓発

プロジェクト内容

本プロジェクトでは、患者の生活背景ごとに起こりやすい経済的課題を学ぶとともに、社会面の苦痛への気づきと支援の視点を整理していきます。医療現場での支援の考え方(スクリーニング、連携、意思決定支援など)について考えていくことを目的としています。

回数/日付概要
①4/18(土)(勉強会)自営業の経済的課題
(テーマ)経済面のスクリーニングの定義を学んだ後、スクリーニングの効果や課題について整理する
②6/28(日)(勉強会)高齢者の経済的課題
①高齢者の医療費制度(70歳以上の高額療養費、後期高齢者医療費制度、外来特例、医療・介護合算)
②高齢者の収入減
③高齢者の心理状況
(テーマ)カルテやアセスメントから見えるお金の情報や院内連携を学んだ後、見えにくい経済的リスクについて整理する
③9/13(日)(勉強会)AYA世代の経済的課題
(テーマ)院内・院外連携の情報整理、障害年金・治療と仕事の両立支援に関する医療ソーシャルワーカーと社労士の連携事例を学んだ後、医療現場での連携の課題について整理する
④11/15(日)(勉強会)高所得者の経済的課題
(テーマ)制度上は困窮と判断されない患者にも生じる家計や生活への影響について学び、⾧期治療の中で経済的問題が生じる場面について、医療現場で実際にどのような課題が起きているのかを整理する
⑤1/16(土)(勉強会)母子家庭の経済的課題
(テーマ)SDM(Shared Decision Making)と経済面の関係性について学び、治療や生活の選択において経済的な事情や生活背景が影響する場面について、医療現場でどのような関わり方ができるのかを整理する

※8/23(日) 13:30~15:00 糖尿病とお金、糖尿病の経済毒性のお話(赤塚講師)
※3 月に総集編を検討中

医療現場での経済的支援の現状

経済的な問題だけでなく、治療と生活の両立に伴う社会面の苦痛についても、現場では多くの課題が共有されています。

患者家計サポート協会の代表理事黒田はこれまでに関東や関西の8つの医療機関でFP相談員を経験してきました。
現在は当協会の相談員として千葉大学医学部附属病院にて月2回患者支援部の医療ソーシャルワーカーや看護師とともに入院・外来患者さんの家計相談を行っています。

また、厚生労働省科研費 がん対策推進総合研究事業 「がん患者とその家族の社会的課題への理解と支援に向けた総合的アプローチ」(研究代表者:本多和典)の協力メンバーとして参画や、国立がん研究センター がん対策研究所主催の、がん診療連携拠点病院 医療スタッフ研修「がんと経済毒性に向き合う 実践に生かす多職種研修」にファシリテーターとして参加など、がん患者支援のイベントや勉強会を通じて全国のがん相談支援センター相談員や病棟・外来・訪問看護師、医療ソーシャルワーカーらと意見交換を重ねてきましたところ、このようなご意見を伺っております。

今後、対応するがん患者さんの数が増える方向なので、どう対応していって良いか…

病棟では情報も時間も足りないし、どうやって不安を聞いたら良いか悩みます。

がん相談支援センターでも対応が難しい案件が増えてきました。

「FP資格を持って対応できるのが理想」という声もありますが、医療現場でFPのような業務を兼務し、かつ責任を担うことは現実的には困難です。
しかし患者さんに一番近い医療従事者だからこそできることがあります。

2025年度は全4回でオンライン勉強会を開催し、延べ54名の医療ソーシャルワーカー、病棟・外来・訪問・クリニック看護師、保健師、がん関連の認定看護師、医師、薬剤師が共に勉強しました。
事例検討では一つの事例に対し、様々な職種からの支援の在り方を検討しているので、毎回新たな学びを得ることができています。

この勉強会での学びや意見交換の場をさらに広げていくため、2026年度からは勉強会とグループワークを組み合わせた「プロジェクト」として、新たな取り組みを始めていきます。

プロジェクトの流れ

動画ラーニングで制度を学ぶ
医療現場で必要な制度の基礎を学ぶことができます。
動画は1本あたり5分ほどなので、時間や場所を選ばず視聴することができます。毎月追加更新します。
※一般社団法人患者家計サポート協会の「患者家計サポーター会員」に入会することでラーニングサイトのIDが取得できます。
(3/27までに入会されますと、4/1より動画視聴が可能となります)
プロジェクトへ参加する
年間を通じてオンラインでの勉強会、事例検討や医療現場の課題解決への意見交換などをまとめ、協会内のイベントや学会などで発表していくことを予定しています。
全日程13:30~15:00、オンライン(Zoom)開催です。
4/18(土)、6/28(日)、8/23(日)糖尿病×がん、糖尿病の経済毒性、9/13(日)、11/15(日)、1/16(土)
医療現場で学びを活用する
オンラインでの集まり以外にも、SNS等でタイムリーに意見交換できる場を検討しています。

よくある質問

参加できる時だけの参加でも構いませんか?

忙しい方でも無理なく参加できるよう、制度の情報(毎月更新)は動画ラーニングで24時間いつでも視聴可能ですし、プロジェクト参加も可能な時にご参加で構いません。講義部分のみアーカイブ(期間限定)していきます。グループワークや質疑応答に関してはアーカイブいたしません。
毎回様々な情報を扱うことになりますので、入会されている方限定(患者家計サポーター会員)とさせていただいております。

FP資格を持っていないため、資格取得後に入会したほうがよいでしょうか?

このプロジェクトは、医療従事者の皆さんにFP資格を取得していただくことを目的としていません。

私たちが目指しているのは、医療従事者だからこそ気づける視点や価値観を大切にしながら、経済面の支援をどう考え、どう患者さんに関わっていくかを一緒に考えることです。

そのため、現在ご案内している「患者家計サポーター会員」は、FP資格をお持ちでない方からFP3級程度までの方を対象としており、医療従事者向けプロジェクトは、FPではなく「医療従事者の集まり」として実施しています。

※医療従事者としてではなく、FPとしての専門性を深めてアドバイスされたいという方は、このプロジェクトではなく、患者家計アドバイザー会員をご案内しています。ご希望の方は協会事務局info@patient-support-fp.comまでご連絡ください。

会員申込みフォーム

一般社団法人患者家計サポート協会の「がんとお金の相談実務ラーニング」ページより患者家計サポーター会員をお申込みください。申込みフォームの職業の欄に医療従事者の職種が書かれていましたら、協会事務局より医療従事者向けプロジェクトをご案内いたします。

運営団体 一般社団法人患者家計サポート協会のご紹介

2025年12月14日会員交流会&事例検討会

がん治療の進歩により生存率は改善している一方で、分子標的薬や免疫チェックポイント阻害剤など長期間の使用を必要とする薬剤も増えています。

そのため、高額療養費制度を利用しても毎月の医療費負担が依然として大きく、さらに収入減少も重なることで、治療の継続や生活に不安を感じる「がん治療における経済毒性」が日本でも深刻化しています。近年の研究で、この問題が明らかになってきました。

「がん治療における経済毒性」は、医療費や収入減少だけでなく、生活や就労、家族関係など、社会面の苦痛とも深く関係しています。

医療機関では、公的制度の説明や治療と仕事の両立支援が手厚く行われていますが、それでも解決が難しい患者さんも少なくありません。

こうしたケースにおいては、患者支援に特化した知識や経験を持つFPと協働することで、「医療費の工面方法」や「生活維持のための家計改善策」といった支援の幅が広がります。しかし、これまで患者支援を行えるFPの人材が不足していたため、実現が難しい状況が続いていました。

そこで、経済毒性の問題解決を目的とした支援機関の設立と、FPの育成事業を行うため、千葉県内でがん患者支援に携わる3名のFPが、2023年4月に「一般社団法人 患者家計サポート協会」を立ち上げました。

がん治療の経済毒性を解決すべく、非営利の団体として患者支援を行っています。

患者対象のオンライン無料相談、ちばメディカルカフェ、患者支援FPの育成を主軸に、千葉市内の大学病院で医療従事者と連携した患者さん向け無料相談会や製薬会社や生命保険会社、自治体との連携での患者支援プログラム、イベントを実施しています。